あなたの街で探す!見つける!【あっと現場】で社員・バイトのお仕事探し|現場のコツ 第九回『現場仕事向きの靴について』

現場仕事では、現場用に作られた靴を着用するのが常識です。特に安全靴と呼ばれる靴は最も使われる機会の多いものです。今回は安全靴をはじめとする現場用作業靴について解説します。

「安全靴」って何?

安全靴は足の怪我を防ぐ目的で作られた作業靴です。ただし本来、安全靴と呼んでいいのはJIS(日本工業規格)に合格した製品のみです。JISでは安全靴を「主として着用者のつま先を先芯によって防護し、滑り止めを備える靴」と定義しています。

先芯とは靴のつま先部を守るための鋼鉄や強化合成樹脂でできた部品です。耐滑性(滑りにくさ)は、「表底は滑り止め効果のある形状をしており、ゴム、発泡ポリウレタンまたはそれらの重層組み合わせの構造とし、一定の物理的性能を持つこと」などと決められています。なお、甲皮は革製か総ゴム製のみが認められています。

現場で安全靴の使用が義務付けられている時は、それに従う必要があります。労働安全衛生規則(第558条)では、「事業者は、作業中の労働者に、通路等の構造又は当該作業の状態に応じて、安全靴又はその他の適当な履物を定め、当該履物を使用させなければならない」と規定しています。

安全靴に備わっている性能は?

JISが安全靴に求める基本性能とは次のようなものです。

耐衝撃性能
つま先に重量物が落ちた時に、先芯によって着用者のつま先を守る性能です。安全靴には重作業用、普通作業用、軽作業用があり、重作業用が最も耐衝撃性能に優れています。

対圧迫性能
こちらはつま先が重量物に押し付けられた時にその荷重からつま先を守る性能です。つま先が何かに挟まれた時、ある程度耐えられるようになっています。

表底のはく離抵抗
表底(靴底)と甲被の接着強度です。

漏れ防止性能
総ゴム製の安全靴で水が靴内部にしみ込むのを防ぐ性能です。

耐踏抜き性能
クギなどを踏んだ時に、表底を貫通して足裏を怪我することを防ぐ性能です。過信はできませんが、簡単にクギが貫通することがないよう作られています。

かかと部の衝撃エネルギー吸収性
歩行時などにかかと部にかかる衝撃を分散させ、足への負担を和らげる性能です。

足甲プロテクタの耐衝撃性
先芯ではカバーできない足甲部をプロテクタで覆うことで落下物から着用者の足を守る性能です。

耐滑性
滑って転倒することを防ぐための滑り止め性能です。

作業に合わせて選ぶ安全靴のデザイン

安全靴の形状は主に次の4種類があります。

短靴
くるぶしの下までの通常の革靴のようなデザインです。着脱が用意で一般作業、全般的な作業で使用されます。

中編上靴
くるぶしの上部くらいまでのショートブーツのようなデザインです。短靴より土砂や水、異物、溶接火花などが靴の中に入りづらいのが特徴。運搬作業や溶接作業で使用されます。

長編上靴
脛の途中くらいまでのブーツのようなデザインです。くるぶしや脛を守り、土砂などが入りづらく、蒸気や高温部への接触にも対応できます。ズボンの裾を収納して引っ掛かりも防止します。保線作業、建築物解体作業、土木作業、高所作業などに向きます。

半長靴
脛の途中くらいまでの長靴に似たデザインです。長編上靴より着脱が容易で、蒸気や高温部への接触に対応できます。溶接作業、土木作業、建築作業、建築物解体作業などに向きます。

安全靴以外の作業靴

次の2つの作業靴は、安全靴以外によく使用される作業靴としておなじみでしょう。

プロテクティブスニーカー(愛称:プロスニーカー)
つま先に先芯を装着したスニーカータイプの靴です。JISではこのタイプは認められていませんが、JSAA(公益社団法人日本保安用品協会の制定規格)がJISに準じた標準を定めて性能試験を課しています。安全靴と比べると履きやすく動きやすい作業靴です。

安全地下足袋
昔から職人が愛用してきた地下足袋にも鉄芯入りの安全地下足袋などと呼ばれるものがあります。高所用や山林業用、防水タイプなどがあり、独特のフィット感、履き心地の良さで愛用者がいます。

現場仕事での靴は、まず何より指定された正しい靴を選びましょう。それは法律で定められているからではなく、自身の安全のためです。もしも「安全靴」以外を選ぶ時は、現場の責任者や事業主に確認をしてください。靴選びにもきちんと気を配って、安全に現場仕事に取り組みましょう。