あなたの街で探す!見つける!【あっと現場】で社員・バイトのお仕事探し|現場のコツ 第二十二回『塗装のシンナーの役割や種類について知ろう』

塗装に関わる仕事に就くのであれば、やはりシンナーなどの有機溶剤に対する知識は持っておきたいものです。
施工現場では近隣住民への配慮はもちろん、自身の健康にも関わることですので、正しい取り扱い方をしっかりと覚えておきましょう。

今回は、塗装現場で使われるシンナーの役割やその種類、また健康への影響について詳しく説明していきます。

塗装で使われるシンナーの役割とは?

塗装で使われている塗料の多くは粘度の高いものが多く、そのままの状態で塗ると仕上がりにムラができてしまうため、溶剤を混ぜて薄めることで粘度を下げて均等に塗れるようにしています。

塗料は大きく分けて「水性塗料」と「油性塗料」の二種類があり、水性塗料はその名の通り水で薄める塗料を指します。

一方、油性塗料を薄めるために使われている有機系の混合溶剤は「シンナー」と呼ばれていて、塗装現場などで嫌な臭いがする原因は、油性塗料の溶剤であるシンナーによるもがほとんどです。

では、シンナーは塗装においてどのような働きをしているのでしょうか。
油性塗料は主成分である樹脂と色成分である顔料などを混ぜて作られていて、そこへ溶剤であるシンナーを加えることで塗料を一旦分解し、均一な塗膜を作ります。

その後、シンナーで薄めた塗料を塗装面へ塗ると、揮発性の高いシンナーだけが蒸発し、樹脂は塗装面にしっかりと密着して乾燥します。
樹脂だけではこのような塗装をすることはできないため、シンナーは塗料がしっかりと硬化するのに不可欠なものなのです。

塗料を希釈するシンナーの種類について

溶剤であるシンナーにはいくつかの種類があり、塗装に使用する塗料によって使い分けます。代表的なものは、以下の通りです。

ラッカーシンナー
主にラッカー系の塗料を溶かすために使われるシンナーのことで、溶解力の強さと乾燥の早さが特徴です。
塗料の溶剤としてだけでなく、塗料のついた刷毛の洗浄や、手についた塗料を落とすのに使われることも。
ラッカーうすめ液とも呼ばれています。

ウレタンシンナー
主にウレタン樹脂塗料を溶かすために使われるシンナーのことで、溶解力はラッカーシンナーよりも弱いとされています。
そのため、ウレタンシンナーでラッカー系の塗料を溶かすことはできません。
ウレタンシンナーは夏用と冬用の2種類に分けられているものが多く、気温に応じて使い分けをしていきます。

エポキシシンナー
主にエポキシ樹脂塗料を溶かすために使われるシンナーのことで、シンナーのなかでも溶解力が特に高いのが特徴です。
塗装の方法が吹き付けか刷毛塗りかによって希釈の割合が異なるため注意が必要です。

塗料は身体への悪影響はない?

塗装に使われる塗料の多くは、油や樹脂、有機溶剤などを成分としています。
これらの成分が身体に悪影響がもたらさないかというと、その答えはノーです。

特にシンナーなどの有機溶剤や希釈材は毒性を持っているため、取扱い方法を間違えると大変危険です。

誤って大量に体内へ取り込んでしまうと、吐き気や目眩、睡眠障害、目や喉の痛み、呼吸困難など深刻な症状を伴うケースもあります。

そのため、厚生労働省では、身体へ影響のある塗料を扱う仕事をしている人に対して、「特殊健康診断」を受けることや、塗装現場の有害因子に対してどの程度の対策をしているかを調べる「作業環境の測定」、有害物質発散に対する改善を求めた「蒸気の発散源対策」、安全管理に対する技能講習を受けた「作業主任者の選定」などを義務づけています。

シンナーをはじめとする塗装現場で扱う塗料に関しては、身体への影響の表れ方は人によってさまざまです。
自分は大丈夫だと油断せずに、安全対策や健康診断などを徹底するように心がけましょう。