あなたの街で探す!見つける!【あっと現場】で社員・バイトのお仕事探し|現場のコツ 第二十五回『大工道具の「のみ」ってどんなもの?』

木材に穴や溝を作る際に用いられる「のみ」は、大工職人にとって欠かせない大工道具の1つです。柄を槌(つち)で打って使うため、何となく専門的な道具すぎて素人には敷居が高いかも…という感じがするかもしれませんが、使い方のコツさえ覚えてしまえば、馴染み深い道具となり、日曜大工のレパートリーがきっと広がるはず。

そこで今回は、その基本的な使い方から歴史まで、のみについてのあれこれを詳しく説明していきます。

木を削る大工道具! のみの歴史について

宮大工や建具職人、家具職人など日本の伝統職人が使うことから、のみは日本古来の道具だと思われがちです。

ところがその歴史をたどっていくと、意外にもかつては世界中でのみが使われていたことが分かります。

エジプトで紀元前3,000年以降の銅でできたのみが出土しているほか、ローマ時代の遺跡からも鉄でできたのみが出土していて、その歴史の古さに驚かされます。

日本ではおよそ2,000年前、弥生、古墳時代の遺跡から鉄製ののみが出土していますが、銅製や青銅製ののみは現在のところわずかしか発見されていません。

その後、大陸から仏教寺院建築の技術が伝わったことで、のみが鉄製になり身近な道具として多用されるようになりました。

法隆寺、五重塔に残された刃痕から、当時少なくとも10種類以上ののみが使われていたことが判明しています。ただし、のみを鉄製の槌で叩いて使用するようになったのは、江戸時代後半以降からだということです。

のみの種類について

のみには、「集成材のみ」と「細工用のみ」があります。下記でそれぞれの特徴を見ていきましょう。

集成材のみ
数種類の木材を集めて接着をした集成材や、硬い木材に対し適したのみです。耐久性に優れ、グラインダーと呼ばれる工具を使って刃を研ぐことができます。

細工用のみ
彫刻や木彫、小細工をする際に使われます。力の伝導に優れ、衝撃にも強いグリップが特徴ののみ。女性の手でも持ちやすく、フィットするデザインを採用しています。

のみの使い方について

のみにはさまざまな種類があり、作業する内容によって使い方が異なります。ここでは、最も基本的な使い方である「ホゾ穴づくり」について説明していきます。

1. 木材にホゾ穴の下書きをします。
2. 下書き線の2mmほど内側にノミを当てて、線を付けます。
3. 2、3で付けた線に対して、中央部から斜めに掘り始めます。
4. 垂直に打ち込み、斜めから刃先を打ち込んで掘り起こす作業を繰り返します。
5. 底面に近付いたら、刃の裏側を上に向けて底面を掘っていきます。
6. 最後に、仕上げとして下書きの線ギリギリの面を削り落としていきます。

削り方のポイントは、のみを小刻みに叩いて、少しずつ掘っていくということです。作業をしていると、のみを叩いている玄能に意識が行ってしまいがちですが、視線は常に刃先を見るように心掛けましょう。

のみのお手入れ方法

のみのお手入れをするに当たって最も大切なことが、刃を研ぐことです。グラインダーのような機械を使用する研ぎ方もありますが、切れ味の良さを求めるのなら砥石を使うのが一番です。研ぐ際には刃先に十分に水を付け、刃先に力を少し入れながら押していきます。

研ぎ上げる角度はのみの種類によっても異なるため、自分の所有するのみに合わせて角度を調節しましょう。鋭角に研ぎすぎると切れ味は増しますが、その分だけ刃が折れやすくなってしまいますので注意が必要です。

研ぎ終わった後は、刃先が錆びるのを防ぐために椿油などを塗り、新聞紙や防錆紙で刃先をくるんで保管しましょう。

大工道具の定番でもあるのみは、家具作りなどのDIYにも役立つ便利なアイテムです。使い方やお手入れ方法をしっかりと理解して、大切に使っていきましょう。