工事現場での仕事を希望する人の中には「体を動かすのが好きだから」、「ものを造るのが好きだから」という理由で希望する人は、決して少なくありません。
とはいえ、ひと口に工事現場といっても、建築に関わる現場から、整備に関わる現場、高所作業が中心の現場など、その種類は多岐に渡ります。働きはじめてから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、現場仕事の種類について学んでおきましょう。
そこで今回は、主な現場仕事の種類と、その特徴について詳しく説明していきます。
建設工事は、住宅はもちろん、マンションや事務所、ビル、工場建屋など、主に人が活動するための構造物の施工を対象とした作業のことを意味します。
大手ゼネコンや住宅メーカー、工務店などが建設物の注文を受けて設計までを行い、実際の工事を下請けに受注する方法が主流です。建設工事をはじめとするさまざまな工事の集合体として成り立っていて、工事に関わる専門業者はさまざまです。主な業者は、次の通りになります。
大工工事
木造建造物の建築や修理を行います。
左官工事
建物の壁や床などを塗り、仕上げに関わる工事。
屋根工事
屋根に使われる瓦やスレートなどを新しいものに替える工事を行います。
電気工事
配電盤、電灯、電力機器の整備工事を行います。
原則として、電気工事士の資格を取得した人でなければ、電気工事をしてはならないと定められています。
配管工事
給排水、ガス、冷暖房などを使う上で必要になる配管を行います。
塗装工事
さまざまな塗料を使って、建物の塗装を行います。
土木工事は、主に道路の整備、トンネルの構築、ダム事業、河川工事、鉄道敷設などに関する建設工事のことを意味します。土石や木材、鉄材などを使った工事がほとんどで、重機を使った作業が多くなります。
土木工事が建設工事と大きく異なる点は、建設工事はそのほとんどがものを造ることが中心なのに対し、土木工事は建築以外にも整備や復旧に関わる工事も含まれることです。土砂崩れや洪水などの災害復旧には土木工事の力が不可欠で、2011年に発生した東日本大震災の復興事業の多くを土木事業が占めていると言われます。
組立工事は、化学製品を生産する施設である科学プラントや工業用タンクの建設、鉄塔工事や鋼構造物の建設に関わる工事のことです。火災や爆発、風水災、設計、材質の欠陥による危険な事故が起きる可能性もあり、住宅やビルなどの建設工事と区別されています。
一般の建築物と比べて、特別な知識と専門的な技術が求められるため、工事に関わる人は土木系エンジニアとして専門的に採用されることが多いようです。また、建設工事以外にも、建物付帯設備工事や工作機械の据付工事を行う場合あります。
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第二十六回『大工になるなら持っておきたい必需品はコレ!』
第二十五回『大工道具の「のみ」ってどんなもの?』
第二十四回『現代の大工さんの種類について』
第二十三回『建築現場の墨出しのお仕事について』